映像制作の工程で、一番さいごの作業はMA。
MAというのは、音の編集作業。音楽や効果音、ナレーションを入れて、音調整をします。
映像に音がついた瞬間、
手塩にかけた映像が一気に華やぎ、表情豊かに印象的に変貌します。
そして、手塩にかけた映像が自分の手を離れていくんだな、と実感するのもこの作業のとき。
それほど、音楽の力は大きいのですね。
さて、
人は視覚からだけではなく、聴覚からも情報を得ています。
例えば、犬が走っている映像。
BGM次第で、
大好きな飼い主に向かって走っているのか、
それとも、何かから逃げようと必死に走っているのか、
あるいは、何かを追いかけているのか、
迷子になってパニックになっているのか、
など、表現することができます。
映像制作において、BGM(バックグラウンドミュージック)や効果音は視聴者の感情や印象を大きく左右する重要な要素です。適切な音を選ぶことで、映像の伝えたいメッセージをより効果的に届けることができます。本記事では、BGMと効果音の選び方のポイントを紹介します。
1. BGMの選び方
BGMの選び方の基本は、
•映像のテンポと雰囲気に合った音楽を選ぶこと。
•その映像によって、視聴者にどんな印象を持ってほしいのか
で選ぶこと。
ウエブサイトに掲載する、企業PR動画で考えてみましょう。
視聴者に抱いてもらいたい印象を想像しますと・・
企業の紹介や社長インタビューの動画には、「信頼感」を感じてほしいですよね。
→ 落ち着いた音楽やポジティブな印象のメロディ
社員のインタビュー動画や、商品紹介は、「身近」で「親密感」を感じてもらいたい。
→ 軽快でテンポのいい音楽
マニュアル動画や教育動画は、単調になりがちなので、
→ 軽快でポップな音楽
長尺になると意識が散漫になるので、
シークエンスがうつるごとに効果音を入れたり、音楽をかえる工夫をしましょう。
視聴者の意識も切り替えることができます。
楽曲を使用するときの注意
商用利用する場合、著作権フリーの音源を使用します。
Googleやヤフー!などの検索窓に、
「フリー」「無料」「楽曲」「音楽」「BGM」などを
組み合わせて入れてみましょう。
無料で使用できる音源サイトが見つかるはずです。
例えば、
無料の音源サイトは、YouTubeオーディオライブラリ、DOVA-SYNDROME があります。
こうしたサイトには、使用条件が書かれていますが、クリエイターによって、さらに詳細な条件が提示されていることがあります。クリエイターの使用条件も確認しましょう。
例えば、映像にクレジット表記(クリエイターの名前や楽曲名の表記)を使用条件としている場合があります。
音量の大きさを調整する
音楽をつけるときに注意するのは、映像についている音とのバランスをとることです。
インタビュー動画の場合、視聴者に聞いてもらいたいのは、映像についている音(インタビューの音声)のほう。
BGMはインタビューの音量よりも小さくしなくてはなりません。
目安としては、30パーセント以下でしょうか。
選曲は難しい!ならば、真似してみよう
自分で曲を探すのは、とっても難しい。私はこの作業が苦手です。
そういうときは、自分が作ろうとしている動画に似ている動画をYouTubeで探します。
そして、その動画についている楽曲を検索します。
検索方法は、Googleの楽曲検索機能を使います。
その楽曲をGoogle聴かせると、その楽曲を教えてくれます。
ナレーションが被っていても、ちゃんと楽曲を聞き分けて教えてくれるんです。
その楽曲がフリー楽曲であれば、使用可能です。
まったく同じ楽曲にしたくなければ、その楽曲についているタグやキーワードを拾って、
そのウエブサイトの楽曲検索に入れてみましょう。
似ている楽曲が出てきますし、リコメンド機能で似ている音楽が出てきます。
選曲した音楽は、いまいちだな、と思ってもダウンロードしておきましょう。
ストックしておくと、次の動画制作のときに使えるかもしれません。
食レポに適したBGMの選び方
弊社はグルメ系の番組や動画制作が多いので、食レポやグルメに関する楽曲について書いてみましょう。
検索する際の参考になさってくださいね。
食レポや料理に使う音楽の概要
食欲を刺激する音楽:ジャズやアコースティックなど、温かみのある音楽が効果的。
料理のジャンルに合わせる
和食 → 和楽器や落ち着いたピアノ
イタリアン → 明るく軽快なギターやボサノバ
高級フレンチ → 優雅なクラシックやピアノソロ
リズムとテンポに注意:食レポのテンポに合ったBGMを選び、食事シーンに違和感が出ないようにする。
ナレーションとのバランスを取る:食レポではナレーションが重要なため、BGMは主張しすぎないものを選ぶ。
料理別のBGMの選び方
ラーメンに合うBGM:活気のあるロックやアップテンポなジャズで、湯気の立ちのぼる熱々の雰囲気を演出。
町中華に合うBGM:ノスタルジックな昭和歌謡風のインストゥルメンタルや、軽快なジャズが雰囲気にマッチ。
カフェに合うBGM:ローファイヒップホップやアコースティックギターの柔らかいメロディーで、リラックス感を強調。
おにぎりに合うBGM:和楽器を取り入れた穏やかなBGMや、自然音と融合した落ち着いたピアノ曲がぴったり。
カレーに合うBGM:エスニックなリズムのあるBGMや、スパイスの香りを感じさせるボサノバ風のメロディーがおすすめ。
うどんに合うBGM:温かみのある和楽器や、ゆったりとしたピアノメロディーで、ほっとする雰囲気を演出。
居酒屋に合うBGM:にぎやかな和風ジャズや、賑やかなビッグバンド系の音楽で、楽しい雰囲気を強調。
ビストロに合うBGM:フレンチジャズやボサノバで、洗練された雰囲気を演出。
とんかつに合うBGM:軽快なブルースやロック調の音楽で、ボリューム感と満足感を引き立てる。
まとめ
BGMと効果音は、映像の印象を大きく左右する重要な要素です。適切な選択とバランスを考慮することで、視聴者に強い印象を与える映像を作ることができます。
映像制作をする際は、音の力を最大限に活かし、視聴者の心に残る映像を作っていきましょう!
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