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”映像”と”動画”のつかいわけ

『映像』と『動画』は何が違うのでしょうか。

弊社では、テレビ番組制作の仕事は『映像』を使い、企業案件の仕事では規模感によって、

『映像』と『動画』を使います。


『映像』も『動画』も「動く画像」を意味しているので、同義語ですが、うける印象が違います。


そもそも『映像』とは



ブリタニカ国際大百科事典によると、


”写真の語源フォトグラフ photograph (「光が描くもの」というギリシア語からの造語) が示すように,映像の特質は光の特質と結びついている。写真,映画,テレビは光がカメラのレンズを通ることで,またホログラフィーはレーザー光によって映像が形成される。人為的に作成されたこうした映像のイメージに取巻かれた現代の状況に対しては,それをなまの現実との接触を欠くものであると批判的に捉える立場や,逆に人間の知覚の拡張としてより積極的に評価する立場がある。いずれにせよ映像メディアの広がりはすでに逆行できない以上,イメージによって作り出された二次的世界をも,現実の一部として認めざるをえないであろう。”

とあります。


では『動画』は


『動画』を検索すると、ブリタニカ国際大百科事典では、『アニメーションをご覧ください』と出てきます。

写真から進歩した動く写真は、映像であり、絵をパラパラ漫画のように動かしたのは動画といわれていた時代があったのです。


映像を指すのは、上記の辞典によるところだと、『人為的に作成された・・・』というところではないでしょうか。


どういうときにどうつかいわける?


映画やテレビ番組では、台本や構成という骨格があり、光を人為的に作りこみます。スタジオセットという人工的なシチュエーションをつくったり、特殊な機能のついた撮影機材を使う、撮影したあとは、視聴者にイメージやメッセージが伝わるように編集をしていき、ポストプロダクションという映像の仕上げをするプロダクションで、映像加工や音楽やナレーションを入れる作業をします。その全ての工程で、専門知識と技能をもった人がそれぞれにかかわって完成となります。


かたや動画は、人為的にというよりも、瞬発的な利点が大きいものではないでしょうか。これ、おもしろい!楽しい!と感じたら動画モードをONにしてすぐ撮れるというもの。そこには、骨格や光の作りこみ、スタジオセットや特別な機材も必要ありません。感覚的にすぐ撮れる動く画像が動画。


それぞれを見る側の状況


見る方も、映画やテレビ番組、例えば企業案件ですと発表会や株主総会などの改まったところで見る場合は、映像を使います。見られる場所が決まっている場合、見られる時間が決まっている場合に映像を使うのではないでしょうか。

YouTubeやインスタ、TikTokなどいつでもどこでも見られる場合は、動画を使いませんか?


YouTubeの始まりや途中に流れるCMは、映像なのか動画なのか。

CMは人為的に作成され、手の込んだ映像なので、『映像』なのでしょうが、スマホやパソコンで見るCMも『動画』のほうがしっくりくるし、テレビや映画館で見る場合のCMは『映像』のほうがしっくりするかもしれません。


企業案件ではどう使い分けているか


企業案件で『映像』を使う場合は、撮影においてカメラマンや音声、照明を仕込むなど専門スタッフを投入し、ポストプロダクションにて映像加工や音楽やナレーションを入れる場合は、『映像』を使います。

撮影や編集の作業をディレクターが1人で行う場合は、『動画』をつかいます。

映像制作というと、予算がかかるような感じになり、動画制作というと、安価にできる手軽さを感じるかもしれません。


『映像』は駅伝 『動画』はスプリンター


構成ーー撮影ーー仮編集ーーポストプロダクションでの編集、とそれぞれの専門スタッフがつないでいく、と考えると、映像は『駅伝』のようですし、ひとりのディレクターが、構成―撮影ー編集と、全てを短時間にこなすことから、動画は、『スプリンター』のようです。



『動画』の意味が変容してきているように、これから明確になっていくかもしれません。













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