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テレビCMは自社制作できる?制作に関わるなら注意するべきこと



自社のSNSやホームぺージに、社内製作されている動画をのせている会社さんですと、撮影や編集のスキルがあがってきた社員さんもいらっしゃるでしょう。


テレビCMを自社制作することは可能です。しかし、CM素材はテレビ局の審査を通過しなければなりません。局にあるCM基準と照らし合わせて、映像表現や演出、テロップとナレーションの文言で修正依頼が入ったり、説明を求められることがあります。指摘されるのはどんな点があるのかあげてみましょう。


1 その映像はどこで撮影したもの?


先日、クライアントさんから、映像制作の予算が少ないので、映像素材はご用意します、と仰られました。用意していただいた素材のなかに、映像・画像販売のサイトから購入されたものが入っていました。こうしたサイトから購入された素材を使用するときは要注意です。


例えば、

・コールセンターの電話受付をしている女性

・面談しているコンサルタントの男性

・駅前や交差点の雑景

・東京の空撮

・風景

・食材

・調理シーン

・料理


これらの素材、CMでどう扱うのか?で、ちょっと待ったがかかります。

OKのときと、使用却下のときがあります。

イメージとして表現したいとき、それはOKです。


例えばこういうときです。


・フリーダイヤルを表記するときに、「24時間お待ちしています。」の文言にコールセン ターの電話受付をしている女性を使うのはOK。


・「農作業にかかせない商品です。」の文言に畑の風景を使うのはOKです。


・サプリメントのCMで外食の多い人、のイメージにハンバーグやラーメン、焼肉など料理の写真を使うのはOKです。


これらのように、フリーダイヤルのイメージ、農作業のイメージ、外食のイメージとして販売されている写真を使用するのに、問題はありません。(販売サイトで手続きを踏んで購入したものに限りますが。使用方法については各サイトに基づきます)


下記のようなシーンで使うときが要注意です。


・「20種類の食材が使われています」の文言に、野菜や肉の食材を使うのは、「待った」がかかります。


・「和歌山県産のみかん100%です」の文言に、みかんの写真を使うのは、「待った」がかかります。


いずれも、商品の特徴を説明するシーンです。20種類の食材が使われています、と説明されている映像に、20種類以上の食材がうつっていたり、実際に使用されていない食材が含まれていると、写真の差し替えを求められるかもしれません。


和歌山産のみかんを100%使っているのが特徴にもかかわらず、どこで撮影されたかわからないみかんの写真を使っていると、この写真は和歌山県で撮影されていますか?とたずねられるかもしれません。


同じ写真でも、新鮮な食材をつかっています。新鮮なみかんをつかっています。という文言であれば大丈夫ですが、「何種類」「○○産」と特徴的な情報をうたうときには、映像にも正確性が求められます。


2 その検索ワード、すぐ出てくる?


「○○で検索!」と、検索窓や検索ワードを出されるときにもルールがあります。それは、掲載のワードで検索したときに、必ず、トップに表示されるかどうか、です。ワード検索をして、類似商品や、別の会社のホームぺージに行ってしまっては、視聴者が混乱し、テレビ局にもクレームが入る可能性があるので、必ず、トップに出てくる検索ワードにするように求められます。


3 「売上ナンバー1」「日本一」「最新」「元祖」

そのことば、大丈夫?


これらのことばを使うときには、その根拠となるデータの提出を求められます。客観的に説明することができれば、使用することができます。


4 CMフォーマットに対応している?


テレビCMでは、納品にあたって細かいルールが設定されています。そのルールは、『テレビCM素材搬入基準』にまとまっています。この基準に則っていないと、素材を受け取ってくれません。


ざっくりどんなことが書かれているかというと、、、


・CMコード

・素材の名称のつけかた

・納品メディアについて

・CM映像の前に入れるデータ

・CM映像の始まりと終わりに入れる、捨てカットの秒数

・音のレベル

・クレジット表記

・納品素材に添付するラベル

・添付する資料

   ・

   ・

   ・

などです。詳細については、ネットで「テレビCM素材搬入基準」を検索すれば出てきます。


5 テレビ局によって、考査のレベルやルールが違う


「テレビ番組」で私たちがすぐ思い浮かぶのは、民放キー局である、日本テレビ、TBS、テレビ朝日、フジテレビ、テレビ東京の5局かもしれませんが、関西圏や中京圏の準キー局、各エリアのネット局、独立局、BS局、CS局、ケーブルテレビも、テレビ局です。地域に密着しているケーブル局は500局近くあります。考査基準は各テレビ局にありますので、存在するテレビ局の数だけ、基準があります。


視聴者が多いのは民放キー局なので、考査のレベルも高いですし、放送枠も高い。放送エリアが狭い範囲で、視聴者も少ないテレビ局ですと、考査も緩やかになっていきます。


考査の基準が各テレビ局にあるのですが、その基準の解釈は担当の人によって幅があります。


テレビCMを出すときに、最初に決めること


テレビCMを出すときには、最初に「どの局で流すのか」を決めておかねばなりません。テレビ局によって、OKの表現とNGの表現がまちまちです。地域によっては、業種や業態で放送できない、ということもあります。


制作する前に、どの局で流すのが最も効果があるのかをリサーチし、その局でOKな表現で、フォーマットにのっとったCM映像をつくらなくてはなりません。そう考えると、最初はテレビについてよく知っている広告代理店に相談されるのが、最もロスが少ない方法といえます。

商品やサービスによっては、全国ネットで放送する必要はありません。映像制作に着手してしまうと後戻りできませんので、撮影する前にどこでどんな内容のCMを流すのか、決めておく必要があります。こちらについては、またの機会に。
















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