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番組制作会社に編集を外注するメリットはある?

ときどきクライアントさんから相談されるのは、映像素材はあるんだけど、編集だけやってほしい、というもの。担当者さんとお話すると、編集するのは好きなんだけど、会社の仕事として含まれていないため社内でできないんです。それに編集に慣れていないため、時間がかかってしまう。とのこと。


編集は時間がかかるもの


会社員が社内で編集作業をするのは、いろいろなハードルがあるようです。最たるものは、仕事に含まれていないこと。そして、思っているよりも時間がかかること。


編集はずっとパソコンで映像を見ているため、周囲から仕事をしていない、と冷たい目で見られることもいたたまれない、と言います。


編集には経験が必要


カメラで撮影するのと違って、編集はパソコンに向かってもくもくと作業をします。撮影は、カメラという道具もあるし、アクションもあるので、周囲から「撮影しているんだな」と分かりやすいですし、録画ボタンを押せばだれでも撮れます。知識や技術がなくても撮影はできるのですね。


かたや、パソコンに向かっての作業なので、何をやっているかわかりづらい。それに編集は知識と技術と経験がなければできません。もちろん、簡単な編集アプリがあって手軽にできるツールはありますから、簡単なものや動きだけの編集ならできますが。


編集の工程


本来の編集作業は、とにかく工程が多いのです。編集工程を書き出してみますと・・・


①映像素材をパソコンに取り込み

②編集ソフトを立ち上げて

③映像素材をプレビューして

構成をたて、

⑤構成に沿って映像を張り付けたり、カットしたり、入れ替えたり、音を消したりして

⑥シーンの変わり目をフェードしたり、スライドさせたり加工して映像がつながったら、

テロップを一枚ずつ入れていき

⑧シーンに合わせてBGMやSEを探して(もちろん、フリー素材!)

⑨映像にBGMやSEを張り付け

⑩発信メディアに合わせてエンコードして

⑪ウェブサイトやYouTubeなどにアップする。


5分から3分に編集するのに1時間


編集は、撮影の数倍もの時間がかかります。プレビューするだけでも映像素材尺ぶんかかりますから。メモを取りながらのプレビューだと、倍以上かかります。

5分の映像素材を3分程度に編集するとしたら、1時間程度かかります。


映像編集をしたことがない上司だと、なぜ3分の映像が1時間もかかっているのか?理解できないものなのです。

この愚痴は、相談に来られる担当者さんからよく聞きます。


愚痴を聞くたびに、『百聞は一見にしかず』という諺が浮かびます。

本来の意味とは違うのですが、

人は、見たままのものしか見ていない。のです。3分間の映像は3分でしかなく、2分間縮めて、映像や音を入れ替えたりカットしたり、見やすくなるような処理をしているのは、どこにも残っていません。百の言葉をつくして説明をすれば理解もしてくれましょうが、人は見たものがすべてで、聞く耳はもってくれないもの、なのです。


映像素材100分を約半分に編集する


さて、ある団体から、映像素材をお渡ししますので編集をしてほしい、と依頼がありました。しょうがいを持つ方たちのアートのイベントで、全国から作品を募り、イベントに協賛している各企業がそれぞれ一つの作品を選び、賞を授与するというもの。映像素材は企業の皆さんのインタビューで、それぞれ、作品を選んだ理由と作家さんへのエールを語っています。ひとりひとりのメッセージは2,3分ですが、人数は40人。素材の総尺は100分くらいありました。


予算がない


主催者からは、予算がないので、提示する金額でおさまる程度の編集でかまいませんとのこと。どうやてっても予算に納めることはできませんので、提示された金額でやる代わりに、条件を出しました。納期はディレクターに任せてもらいたい。納期が決められると、それに合わせてディレクターの調整をしなくてはなりません。その調整するにも、人の手間がはいりますから予算がかかってしまいます。


ちょうど、番組制作がずれこんだため、時間の空いたディレクターがいました。編集ソフトも使用できる期間だったのでちょうどいいタイミングでした。テレビ制作で使用している編集ソフトはAdobe社のpremiere‐pro というものが多く使われているのですが、使用料がサブスクリプションでなのです。


予算をかけない工夫


このように予算がない場合は、クリエイター側に何かを譲歩することで引き受けることがあります。

今回は、納期をこちらに任せていただくこと以外に、

1,テロップは賞の名称、企業名、役職名、名前、作品名、作家名のみとして、コメントフォローなどは入れない。

2,BGMは入れない。

3,音の編集は、視聴者が勘違いしそうな言い回し、違和感のある間をカットする程度

4,コメントに合わせて作品のインサートはしない


と、条件をだして快諾してくださいました。


ディレクターへの打合せでは、凝る必要はないから、編集はこの程度でいいから、と説明し、メールでの指示書にも1~4を明記して、素材をデータで送ります。


AIが編集する自動編集サービスと人との違い


今は、AIで編集ができます。映像をウエブサイトで定期的にアップしている企業では、AIによる自動編集サービスを契約して内製されているところも増えています。自動編集に上記の条件を入れると、そのような編集がされるはずです。が、ディレクターは人なので、「この程度の編集でかまわない」と言ったところで、その程度ではおさまりません。


人は、人の思いを感じ取るもの


関わってしまった以上は、伝わる映像にしたい、という感情が生まれてしまうものなのですね。できるだけいいものにしてあげたい。


なので、仕上がってきたものは、せっかく交渉した制約を逸脱するものでした。


●音楽は入れなくていい、と言ってあったにもかかわらず、シーンがわりにキャッチ音を入  

 れていた。

●文意を変えずにコメントを編集していた。

●インサートしなくていい、と言ってあったにもかかわらず、すべてのコメントに合わせて   

 作品のインサートをしていた。


完成した映像をみて、どれくらい時間がかかったのか聞いてみたところ、3日くらい、とのこと。


手をつけたら、作家さんたちが頑張って描いた作品に愛着が出てしまって・・・とのことでした。


予算で割り切れないのが人


そんなわけで、AIのようにすっぱり割り切ることができない、というところが人がやるいいところだと思いますし、プロに頼む方が伝わる映像に出来上がる、という点はメリットです。


イベント団体に出来上がりの映像を見ていただいたところ、それぞれの作品の見どころはこういうところにあったのか!なぜ、その企業がこの作品を選んだのかがよくわかった、などの感想をいただきました。


発注するメリットは・・


協賛企業さんたちはそれぞれの作品からどんなメッセージを感じとったのか?

作家さんたちがどこに熱量を注ぎこんだのか?


がよくわかる映像になっています。


映像制作会社に発注することのメリットは、自分でやるのが面倒くさいことを手放せる。プロにまかせたら、伝えたいメッセージが明確になる、ということが一番大きいかと思います。




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