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番組制作会社と広報さんが分かりあえるために その二


『えーっと・・・この番組、ご覧になったことは・・・ないですか・・・』


番組制作さんにわかっていただきたいことがあります。それは、視聴者は番組名と内容が一致しているわけではない、っていうこと。番組名はそれほど知られていないっていうこと。


タレントの●●が出ている番組、とか、××が司会している番組、とか、昨日の九時くらいにやってた番組、とか、そういうふうに呼ばれています。


ゴールデンタイムに放送されている番組でも、有名な芸人さんが出演しているとしても、よほどの番組ウォッチャーか、その芸人のファンでない限り、『あ!あの番組ですか!』とはなりません。社会の人たちは、テレビ番組を真剣に見ていないと認識しておくべきです。

それは、テレビっていうメディアを利用しようと考えている広報さんとて、あまりよく識別できていません。制作者はそれを非難するのでなく、そんなもんだ、とわきまえておくことです。


番組について理解している広報さんは少ない


それを表していることに、番組あてに送られてくる、ニュースリリースを見るとわかります。番組とマッチングするようなリリースなんて、そのなかの0.3%くらいじゃないでしょうか。1週間で番組に届くリリースはダンボールにひと箱。その中で、企画会議やネタ会議に上がってくるのは、2,3ネタにすぎません。


ちなみに、ニュースリリースを見るのは、アシスタントディレクターさんの仕事です。かれらがざっと見て、「ボツ」(NG)、「上に判断してもらう」(keep)、「おもしろそう」(good)に分類します。(自分のころはそうでした。今もたいがい、そうだと思います)余談ですが、広報さんは、番組にリリースを送られる場合は、読み手をADさんを想定して書かれるとよいかもしれません。これまた余談ですが、ADは、テレビ局のスタッフルームに勤務していても、いろんな制作会社から寄せ集められている場合が多いです。なかには局員もいますが、ほとんどが外部の制作会社から来ています。難しい専門用語や横文字はなるべく使わないほうが、伝わります。


ビジネスパーソンが認知している番組は、NHKのニュース番組か、テレビ朝日の報道ステーションか、テレビ東京のワールドビジネスサテライトか経済番組です。広報さんが知っている番組も、その程度ではないでしょうか。


そのほかの番組は、ドラマか、芸人がおしゃべりしているか、町を歩いているか、食べているかくらいの違いしかありません。


飲食店さんは、テレビを見ることができない


飲食店のオーナーさんや個人事業主であれば、テレビは全くみていない人たち、と思ったほうがいいです。ご自身がこなさねばならないことが多すぎて、テレビをゆっくり見れないのです。飲食店さんは、ランチタイムが終わると、少し休憩して、夜の仕込、夕方5時ころから夜営業で、7時8時はお店のピークタイムです。

(番組制作者さん、テレビを真剣に見ているのは同業者ですよ。。。)


なので、番組制作サイドから意気揚々と取材依頼の電話をしても、お相手の方のリアクションが薄かったり、うちは取材受けてないから、とけんもほろろに言われることはしょっちゅうです。


制作者はそもそもテレビを見ていない人たちに、番組について理解してもらう義務がある


テレビ制作者は、取材依頼の連絡をする際には番組の説明を丁寧にしなくてはなりません。テレビ局名、番組名、放送時間、放送エリア、司会者などの出演者、そして番組のテーマ、取材予定日数などです。

取材が数時間で済むのか、それとも、数日に及ぶのか、担当者のインタビューで済むのか、それとも店舗や工場などにカメラが入るのか。


番組内容や視聴者層が理解できてはじめて、取材を受けるのかどうか検討にはいります。テレビなんだから取材をうけて当然でしょ、と思っている制作者は、ずいぶん少なくなりましたが、ごく稀にいます。。。


あんなに撮影したのに、放送は、たったの3分!?


企画の段階で電話で質問攻めにさせていただきますし、そこを突破して撮影に至る前には、ロケハンで担当者とお会いし、撮影する現場を見学させていただきます。撮影となると、ほぼ一日、担当者を拘束。現場も撮影のために特別編成していただいたり、普段の作業とは違う作業をしてもらったり、なんやかやと撮影のために1日を費やしていただく、ことになります。


あれやこれやと準備したり、根回ししていただいて撮影のためのスケジュールを組んでいただいたとしても、放送は、え?これだけ?


と思われることは、きっとザラにあることでしょう。


そんな程度なら、撮影時間はそんなに必要だったのか?

打合せやロケハンは必要だったのか?


って思われるかもしれません。


ドラマやCMと違い、番組での撮影は、映像素材は放送の何十倍にもなります。テレビの編集はそぎ落としていく作業なのです。


ドラマやCMであれば、シーンをしっかり作りこみ、タレントにセリフを覚えさせ、あらかじめ決められた秒数に収まるように撮影しています。なので、放送される尺と撮影される尺の相違があまりありません。タレントや撮影班がNGを出したときなので、何時間も同じシーンを撮るなんてことにはなりません。


番組だと、1日密着すると、撮影した素材は、4時間程度になります。それを放送では3分から10分程度のものです。ほとんどのカットやコメントが捨てられていくのです。


魔の質問・・「どれくらい放送されます?」


と、広報さんから最初に尋ねられることもあります。

この質問も、悩ましいところです。とくに番組と企業の窓口にたたされるADを困らせます。


ロケハンをしてから、構成台本を作成しますので、そのときに想定尺数(放送される見込みの時間)を設定する場合もありますし、取れ高次第、という場合もあります。


1時間番組で、3か所取り上げられるとしたら、単純計算で、20分か?というとそうではありません。1時間番組のうち、CMが10分程度、オープニングタイトルやスタジオなどがあるので、正味時間40分程度。それを3か所で、取れ高で配分されるとなると、きっちり3等分ではなく、長いところで20分、15分、5分くらいになったりもするわけです。


どんなに、ロケハンして、構成台本を作成したからといって、実際の撮影とは大きな隔たりがあります。撮れる予定だったのに、準備が間に合わない、予定が変更になった、担当者が緊張のあまりしゃべれない、急病になったその日に限って機械が動かない、客がこない、材料が届かないと不測の事態がないほうが少ない。不測の事態になったから、取れ高が上がる、ということもありますが。。


何が取れ高に貢献するか、は、かっこいいところ、つまり、企業が見せたいところ、ではなくて、ドンくさいところです。見せたいところに共感はあまりありません。ドンくさいところというのは、人間味のあるところで、その部分に視聴者は共感するのです。なぜ共感するのかは、見ているひとたちが自分と似ている、と感じるからです。

人は、自分と似ているところに、仲間意識が生まれるんじゃないかと思います。


さて、あれだけ協力したのに、取り上げられたのは僅かだとしても、あんなに撮影されたのに、露出が数秒だったとしても、取り上げられると大きな影響があります。(その三に続く・・・)
































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